宿泊施設に共通募金箱 熊本支援


【実行委員会が作ったステッカー】


 熊本地震の被災地を支援しようと、県観光誘致促進協議会など4団体でつくる実行委員会は20日から、共通の募金箱を県内330の旅館・ホテルに置く。集まった浄財は、各施設の売り上げの一部と合わせ、日本赤十字社を通して熊本、大分両県の被災地に届けられる予定。

 同協議会の中原国男会長らが19日、鹿児島市内で記者会見し、発表した。

 発表によると、「鹿児島県内に泊まって熊本・大分を応援しよう!」と銘打ち、20日から6月26日にかけてキャンペーンを展開。くまモン(熊本)、ぐりぶー(鹿児島)のイラストや、おんせん県(大分)のロゴマークをあしらったステッカーを各施設の募金箱に貼り、フロントに置くなどして協力を呼びかける。このほか、各施設は売り上げの一部を任意で義援金に充てる。

 熊本地震による観光への影響は、被災地だけでなく、九州各地に及んでいる。県観光課によると、4月14日の「前震」発生後、県内の主な宿泊施設も延べ10万5000人分以上の宿泊キャンセルが出たという。

 こうした中、県内の観光関連4団体が連携。主に県民に向けて県内施設への宿泊を呼びかけるとともに、被災地を応援していきたいとの意見で一致した。

 中原会長は「被災地が大変な時、県外からの集客キャンペーンを大々的に展開することはできない。県内の皆さんが県内を観光して宿泊し、募金と鹿児島観光の活性化に協力していただければ」と話している。

2016年5月20日(YOMIURI ONLINE)



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